特集 ―iPhone × Android頂上対決―

こんなアプリが入賞する!(かも)

「クラウドを利用したもの」――丸山
「成長モデルの視点も入れば」――林

遠藤

なんだか、iPhone×Android頂上対談なのに、ケンカにならなかったのが残念ですが(笑)、最後に、このコンテストでアプリを提案してくるなら、どういうのがいいか? という話にしたいと思います。

丸山

クラウドを利用したもの。

遠藤

それは明快ですね。

世界を変えてやろうというものですね。思いつきではなくて。たとえばね、「AARRR」という考え方があるんですが……。

  • acquisition(獲得/取得)……顧客がどのチャネルから来るか?
  • activation(活性化)……何パーセントの人が最初の体験を“ハッピー”と感じるか?
  • retention(保有/保持)……彼らは時間が経過しても戻ってくるか?
  • referral(紹介)……彼らは、友達に話をするくらいその製品に好意を抱いているか?
  • revenue(収入)……こうした現象でお金を得られるか?

といったもので、日本の会社の場合、acquisitionとactivationはやっているけれども、retention=また使ってくれるアプリケーションにしていないと思います。1度使っただけで「ああ面白かった」で飽きてしまうとかね。

成功するには、retentionが効く商品である必要がありますよね。そして、retentionが効いてくると、今度はreferralが起き始めるので、その流れを助長するようにする。すると、retentionとreferralのループができてどんどんユーザーが増えていく。もう、これ以上、増えないっていうところまで増えてからrevenueを考えればいい。

いまのTwitterなんかは、まさに数億人規模にユーザーが増えるまで、このretentionとreferralを伸ばすように奮闘している。

しっかりしたいい製品ができたら、activation、referralしやすくなる。こうしたループを作るためにも、アナリティクスがなければいけませんよね。応募する企画には、ただ面白いだけの一発屋で終わるものではなく成長モデルの視点も入れてくれることを期待しています。

丸山

端末側だけではなくて、クラウドサイドのアプリも作ってほしい。自立型って限界がありますから。

遠藤

「インテント」※など、Androidには、モバイルの新しいパラダイムも入って来ていますから、それを使うものが欲しいですね。いままでのiPhoneアプリとは少し違うものを作れる環境もできてきている。

たとえば、クラウドというのがたしかにありますね。あるいは、ソーシャル・ゲームということでもiPhoneやAndroidアプリが重要なポジションになってくるのではないでしょうか? 純粋にローカルに閉じたアプリでも、この形、この大きさの端末でできることは、まだ答えが出たわけではない。意外なものがポンと出てくるでしょう。

逆にいえば、いまは、いろいろやれる絶好のチャンスである。だからこそ、エキサイティングだし、アイデアをひねるのが面白いし、いまも世界中でアプリが作られているのですよね。

※インテント:Androidが提供する最もコアとなるしくみの1つ。端末上のアプリが発行するインテントのパラメータを仲介して、クラウド上のどのサービスも容易に連携できる。基本的にアプリからサイト上のサービスまで一気通貫となるiPhoneとは対照といえる。