特集 ―iPhone × Android頂上対決―

iPhoneとAndroidの違いは何か?

「先行者とあとを追うもの」――丸山
「iPhoneはすべてをデザインしている」――林

遠藤

逆に違いはありますかね?

丸山

違いは先行者と、2年遅れで、あとを追うもの。市場では、iPhoneが圧倒的に優位なのが現状。はそういうこと。僕らは、2、3年後には追いついて、そのうち逆転するのではと思っている。もちろん、iPhoneとAndroidでは、ビジネスのやりかたの違いは大きいんだけれども。

遠藤

UI(ユーザーインターフェイス)の面では、似ているようで違いますよね? たとえばタブレットみたいなものや、お茶の間PCみたいな使い方では、iPhone型のUIで行けちゃうんじゃないかと思っているのですが。

丸山

僕はね、PCってなくなっていくんじゃないかと思っていて。開発者や物書き専用ツールとして残っても、一般の人は、PCじゃなくモバイルを使うようになってくるんじゃないかと思っています。

インターフェイスにしても、大きな画面とマウスを使った、これまでのPCのインターフェイスよりも、むしろ手のひらの中のインターフェイス、あるいはもっと直感的な何かが重要になってくるかもしれない。そっちのほうにシフトして行くような気がしています。PCというものは、コミュニケーションのツールとしては段々衰退するんじゃないかな。

遠藤

そうすると、たとえばiPhoneのインターフェイスについて丸山さんはどう思われている?

丸山

いいんじゃないですか?

遠藤

いやいや(笑)。たとえば、Androidとの違いは?

丸山

この点でも、iPhoneが一歩先を行っています。あと、細かいことでは、ボタンの数も違う。

遠藤

ボタンの数ですか?

丸山

Androidはちょっと多すぎましたね。そうなると、iPhoneにいたずらしてAndroidを入れようと思ってもできないんですよ。ボタンが足りない。それはちょっと……。

遠藤

画面も違うじゃないですか。トップ画面とか。

丸山

Androidはウィジェットを乗せられますしね。まあ、良い悪いは人によると思いますが、僕は、デザイン的には、iPhoneが良いと思いますよ。

一番の違いはね、「MacとWindows」じゃないかと。iPhoneは、1つのメーカーがソフトウェアからハードまで、工業デザインからパッケージから製品の流通からすべてをデザインしている。

これって本当は、全部のメーカーがやらなければならないことだけれども、これまで日本のメーカーは過去何十年もの間ソフトウェアというものを、あまりにもおろそかにしている。OSも持っていなければ何も持っていない。しょうがないからAndroidに行くしかない。ちょっと否定的な話をしてしまいましたが。

遠藤

実は、Appleが日本のメーカーに身をもって教えてくれているのは、ともするとハードは全部台湾に行っちゃうんじゃないかとか、ソフトも今やチャイナモバイルが世界最大の携帯キャリアになっている。そこで、JILという組織でプラットフォームを越えたウィジェットを作りましょうなんて話を、世界で2番目に大きいボーダフォンなんかと組んで始めたりしている。

つまり数が多いとか、製造が安いところに主導権を握られてしまううんじゃないか? というような議論になりがちなんですが、そいうときに、Appleが「そうでもないじゃん」みたいなことをやっている。あと、「アップルが垂直で」と言ったけれども、敢えて言えば、作っているのはホン・ハイだったりするわけでね。

カーネルもAppleが作ったわけじゃないし、Macのソフトは、シェアウェアをかき集めてきれいにパッケージングしているだけみたいなところがある。言い過ぎだけど。でもそのそぶりを見せないところがすごいところで、別に垂直ではないのですよ。

本当の垂直と言うのだったら、CCDの開発から始める話だから。実は垂直のように見えて、コントロールなんだよね。パッケージングというか。

ていうか、デザインなんですよね。

遠藤

そうですね。広い意味でのデザインなんですね。だからね、日本のメーカーがOSを持っていないと言っても、別にAppleもカーネル借りてきていわるわけで、別に日本のメーカーにできないことではないのですよ。どこまでをオープンソースをうまく活用して、どこから先に専念するかという問題ですね。